ラフカディオ・ハーン

若き日のラフカディオ・ハーン

若き日のラフカディオ・ハーン

ラフカディオ・ハーンが日本の民俗文学に残した業績はすばらしいものだけど、この本が世に出るまでは来日前のハーンの業績や出自についてはいい加減な情報しかなかったそうだ。

  1. イギリスの保護領だったイオニアス諸島(現ギリシャ領)で出生
  2. 両親は離婚
  3. 幼い日をアイルランドで過ごす
  4. 家族が破産状態になり十代後半でUSAへ渡航。親戚をたよってシンシナティに住む
  5. 生活の為に新聞記者になる
  6. 黒人女性との短い結婚生活
  7. ニューオリンズへ移住。
  8. USAにおけるフランス文学の英文訳者。
  9. 南国での生活を経て、ニューヨーク、そして日本へ・・・

特に、独学でフランス語を学び、フランス文学の英文訳を仕事にしていた時期もあったことなどは驚き!!
シンシナティニューオリンズでのハーンの新聞記者としての活躍の記述を読む中で19世紀のUSAの風俗や歴史にちて自分にもほかの日本人にも大きくかけている部分・・・人種差別の複雑さと苛烈さ・・・知っているつもりだったけど、あらためて気づかされる。

ビザンティンから始まって(http://d.hatena.ne.jp/inagaki_hisato/20040215#1076796833)、ギリシアイオニアス諸島)を経由して日本に来たちょっとした読書の世界旅行の終わりかな。